少女の恋
初めての恋
いっつも一緒に笑っている人たちがいた。
沙織、隆斗、拓哉、亮。
それに私、香織の5人は塾も一緒で、同じクラスということもあって、いつの間にか一緒にいることが多かった。
そんな中学校最後の冬のことだった。
席替えをした。
基本誰とでもしゃべれる私は、席替えにはあんまり興味がなかった。
それで席替えをして隣の席になったのは、隆斗だった。
結構仲が良かったけど、隣の席になるのは初めてだったから、隣の席になれてちょっとだけ嬉しかった。
その日から私のたのしい毎日が始まった。
授業中分からない数学を理解しようと頑張って黒板にかじりついていると、いきなり目の前に手が出てきた!
ビックリして思わず声を出して、みんなが私のところを見て先生にはもちろんみられて、めっちゃ恥ずかしい思いをした。
隣も見ると、ニヤニヤ顔の隆斗がいた。
「バーカ。なにビビってんだよ。」
「授業中いきなり手が出てきたら普通ビビるからね!」
「ふつーあんなにビビんないでしょ。ビビり」
ムカつく!!!!
みんなの前であんなに恥ずかしい思いしたのに!!!!!!
仕返ししてやる!!
その日から、授業中こんなことをしあってた。
席替えして何日か経ったある日、沙織が
「みんなで遊びに行きましょー!!!」
ていって、みんなで遊びに行くことになった。
公園でサッカーして、バカみたいに遊んで楽しかった。
マックによって、ジュース飲んだりしてたら、、いつもみたいに隆斗が手を出してきた。
それをやり返したりしてると拓哉が
「イチャイチャしてんじゃねーよ」
ビックリした。
いつもと同じことをしてただけなのに、周りからはそんなふうに見えてるんだ。と思った。
「してない!!隆斗が悪い!!」
みたいなことを言っておんなじようなことが何回も繰り返された。
帰り道、歩いてたらいきなり沙織、拓哉、亮が走っていなくなった。
まさかの2人きり。
あの三人はいいことしたと思ってるかもしれないけど、全然よくない!!
冬だから寒いし,周り暗いし・・・。
しかも一緒にいるのが隆斗だし、少女マンガだったらロマンチックだったのにな~
とか思いながら歩いてた。
無言で・・・。
(てかなんでしゃべんないんだよ。てか、いるよね!?今ここにいるの私だけじゃないよね!?こんな暗い道に私だけ置いてったりしたら呪ってやる!!)
「香織、オレらの後ろにいるの誰?さっきからずっとついて来てないか?」
「え?誰もいないけど・・・?」
「は?何言ってんだよ。後ろ見てくれよ」
「え!?やだよ!」
「お願いだ!!」
私はしょうがなく後ろを見た。
けどそこには誰もいなかった。
「も~だれもいないじゃん!ばか!」
振り返りながらそう言った次の瞬間
背中を引っ張られた。
「きゃああああああああああああああ!!!!!!!!」
「アハハハ!!ビビりすぎだよバカwwww」
「隆斗のバカー!!!!!!!マジで死ぬかと思った!」
「ホントにビビりだな、香織はwwww」
「お前、笑いごとで済むと思うなよ、いつか絶対に泣かしてやる・・・!」
「ごめんwww」
「絶対に許さない!!亮―!!!!!隆斗にいじめられた―!!!!!!助けてー!!!!!!拓哉―!!!!沙織―!!!!!助けてー!!!!!!」
「ちょ!マジやめろ!あの三人キレると怖いんだからな!?」
「お返しだー。」
すると、今までいなかった三人が走って私たちのところにやって来た。
「おい、隆斗。殴るぞ。」
「いや、こいつらイチャイチャしてただけだからキレるな亮!」
「でもさ、ちょっとやりすぎだよね~」
この3人、もしかしてずっと見てたのか・・・!
「見てたんなら助けてよ!!!!!私めっちゃ怖かったんだからね!!!!」
「イヤーでもいい感じだったからさ~空気呼んだんだよ私たち~」
「沙織・・・怒るよ?」
「はい・・・。ごめんなさい・・・」
「わかればいい。もうみんな一緒に帰るよ!いきなりいなくなったりしたら怒るからね!!」
「その前に隆斗殴ってもいいか?」
「あ~いいよ。」
「ちょ!!香織ゴメンていってるだろ!たすけろ!」
「いやですー」
「ふざけんな!拓哉助けて!!!」
「まぁ―やりすぎじゃね?」
「いい加減覚悟決めろ。隆斗。」
「まじでやめてー!!!」
こんなことしながら、みんなで帰ったこの日はとても楽しかった。
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