猿女の恋愛事情
「まだ忘れられてないのあんた。あのさ幼馴染っていうのに甘えてその関係から抜け出せなかったあんたが悪いのよ。冬馬はあの通り柔道バカなんだから気持ち気付いてあげられ…ってなんで泣いてるのよ。」
あたしが悪者みたいじゃないの。と頭を優しくなでてくれる望。
厳しいこと言うけど望はなんだかんだ優しいんだ。だから好きなの。
「でも…ズズッ…そうだよね。気持ち気付いてくれるはずなんてないのにどっかで期待してた私がばかだった。冬馬は市外の学校行っちゃったし。」
望は私の気持ちを代弁するように、もうなかなか会えないね。とつぶやいた。
「ううううわあああんそうなんだよおおおなんで好きって言えなかったのかなあっ!?」
「なっ泣くなうざい鼻水と涙が私にかかるからやめてええっ!」
そんな拒絶しないでよ望さん。
前言撤回だやっぱり望は望。クールなのは小学校の時も中学校になっても変わらなくて。
でもやっぱり好き。(レズじゃないよ!)
「新しい恋探さなきゃ。」
いつまでも冬馬くんが好きだって…ひきずっちゃうのはよくないよね。