白雪王子様。



「山田志穂!!只今戻りましたァ!!」
「おー、よかったよかった。」
「なんか軽くないですか?編集長」
「いやいやー、おかげで白雪にもいい報告ができるハハッ!」
「白井さんにはお見舞いにも着て頂いて…ホント迷惑かけっぱなしですよ…」
「お見舞い?あの冷血王子がねェ~」
「?」
「山田は好かれたって事か、うんうん。」
「ちょっ、一人で解釈しないでください」

編集長は何だか自分だけで納得している模様。
私には全然意味が分からなかった。


「ま、とにかくだ。あの冷血に好かれたのはいい事だ!!ハハハハッ!」
「は、はぁ……」


とにかく白井さんに何かお礼をしなければ…
お礼って何すればいいの?

家事?洗濯?お手伝い?

何でどれも白井さんの日常にかかわる事なのよ!!
あ、そういえば…『治ったら覚悟してろよ』とかなんとか言ってたような…
それってそれ相応の返しをしろと!?
どうしよう!こんな収入少ない私に一体ヤツは何を!?

お菓子でもいいかな?
あ、でも…お菓子だと子ども扱いしてるだろとか言われて…


「ちょっと志穂!!!」
「はい!!!!」
「あんたにお客様が来てるってさっきからアナウンス入ってるけど?」
「え!?嘘ッ!!」
「早く行きなよ」
「お、おうっ!!!」


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