白雪王子様。
白井さんずっと女の人だと思ってたのに…
私のイメージは一瞬にして崩れた。
「一先ず、入れ」
「はい!!」
「お前さ」
「な、なんでしょう?」
「そのニヤニヤするのやめろ。マジうざいから」
「え?」
急に指摘されたせいで少しの間あいた口がふさがらなかった。
「入れってば」
「は、はい!!」
縁側からはいるとか…
私は黒いハイヒールを脱いで綺麗に並べた。
「で?何しに来たの」
「今日までの原稿を取りに…」
「そこ」
近くのテーブルを指差すとそこには何十枚もの原稿が散乱していた。
「こ、これ…全部ですか?」
「そうだけど」
せめて並べてから渡してよね…
床に落ちている一枚を拾う。
「コーヒーと紅茶どっちがいいか?」
「あ、えっと…こ、紅茶で」