やばい、可愛すぎ。
けれど、そんな幸せは長くは続かなかった。
母の長年患っていた病気が、悪化したから。
病院に行っても、母には会えなくなった。
当時6歳にも満たなかった俺は、病院でどうなっているのか、母がどうしているのか、まったくわからなかった。
けれど、きっと我慢していたら、母は元気になってくれる。
寝る前に手を合わせながら、神様に何度もお願いした。
───かみさま、かみさま。
───どうか、どうかおかあさんが元気になってくれますように。