やばい、可愛すぎ。
「……べ、別にっ……なんでも、ないっ」
「? ならいいんだけど」
妙に顔を赤くして、そっけなく俺が返すと、
きっと俺のほうを睨みつけてくる。……なんかした?
「……風邪」
「何?」
また睨まれた。
しかもちょっと涙目で。
白井はいきなりむくっと立ち上がると、ふり乱した髪を整えて、
「……風邪引くから、……部屋で寝たら」
そう言い捨てると、ふいっとそのままそっぽを向いて、テーブルに向かって
椅子の足元に置いてあった鞄を机に置いた。
「お前は寝ないの?」