やばい、可愛すぎ。


素っ頓狂な声を上げて、固まる俺をよそに、

茜さんは隣に置いてあったキャリーバックを手に取る。


「……しばらくって、いつぐらいですか」


「んーそうね2週間くらいかしらー」


「にっ」


2週間っ?と狼狽しそうになって、慌ててその言葉を飲み込む。


隣にいた白井は、


「お母さんそれはないよっまだ、御影くんが来たばかりなのにっ!」


「無理言わないでよ」


「私に無理を言うくせにっ、

 お母さんに無理を言っちゃいけないなんてルールないもん!」


と、かなり混乱しているらしく、ハチャメチャなことを口走っている。



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