「秘密」優しい帰り道【完】
凪くんは、少し考えてから頷いた。
「ほんとに?」
また、頷いた。
話さないつもりなのかな.........
私には言えないのかな.........
私には、知られたくないのかな.........
でも、私はもう知ってしまったんだよ。
凪くんの秘密を...........
「私のこと、好きって言ってくれたよね……」
「うん」
凪くんは、大きく頷いた。
「じゃあ........その証拠を見せて」
その言葉の続きを、
私は言うのをためらって下を向いた。
言っていいものだろうか。
でも、
やっぱりちゃんと、私に話してほしい。
いつまでも、秘密にしないで..........
「証拠?」
凪くんの言葉に私は顔を上げた。
「本当に私を好きなら、
そこから私のところまで.........
走ってきて」