「秘密」優しい帰り道【完】




家まで、送る.......




「凪じゃん!超久しぶりー!」



その時、笑吉屋から隣りの高校の女子が2人出てきて、

凪さんに声をかけてきた。


凪さんはくるっと振り返って、「おぉ」と返事をした。


二人とも大人っぽくて、綺麗な人......


「中学生くどいてんの?凪って年下好き?」



「うるせーなぁー、ははっ」



それから女子2人が凪さんに一方的に、学校の友達の話や、

文化祭の話をし始めて、



私は凪さんが後ろを向いている間にジュースを飲んでしまおうと、

ごくごくと何度も缶を口に運んだ。



「あんま学校で会わないから、ちょっと気になってた。


よかった......元気そうで」




「あぁ、まあな」



「じゃあ、またね」



「おう」




凪さんがまたこっちを向いて、私の顔を見た。


「ごめんな」



申し訳なさそうに凪さんが謝ってきたから、

私はぶんぶんと大きく首を振った。



そんな私を見て凪さんがまたかわいく笑って.......



どうしてだろうって思った。


あんなに大人っぽくて綺麗な人たちに囲まれて生活している凪さんが、


私なんかに、どうしてこんなに優しくしてくれるんだろう......





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