海辺の元で
久しぶりに学校の登校日。夏休み特別模試試験の為だ。

「久しぶり〜雪乃!夏休みどっか行ったぁ?」

親友の明日美。

「ううん、全然!ほとんど店の手伝いしてたよ。」

「マジ?どうりで、疲れ顔だわ」
明日美が心配そうに顔を覗き込んだ。

「いや〜!まだまだよ!」
「そうか〜?でも、それほどお店、うまくいってるってことだよね!」

「うん!おかげさまで。明日美は?どっか行ったの?」

「うちは、なっちとダーリンとなっちの彼氏でダブルデート☆ディズニーランド♪♪♪」
うきうきの明日美!

「ディズニーかぁ〜!何年も行ってないなぁ…」

「そんなことだと思って、じゃーん!!ミニィーちゃんのぬいぐるみ!あげる!」
明日美は、雪乃に、お土産をくれた。

「ありがとう〜!嬉しい!明日美〜☆」
思わぬプレゼントが嬉しかった。

二時間半の模試を終え、友達との会話も楽しめないまま、教室を一目散で飛び出た。

「早く、店行かなくちゃ!掃除が残ってる」

校門に近付いて、何処からか声がした。

「雪〜乃〜♪バテないでね〜!ファイト〜♪!」

明日美となっちとクラスメートが数人、窓から私にエールをくれた。

私は振り返り

「ありがとう〜!みんなぁ〜!!」
と、大声で手を振った。
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