海辺の元で
「お〜い、雪乃!開けるぞ♪♪」
言う前にドアを開け入ってきた。

「なに?」
怪訝そうに言った。

「いい天気だから、これからサーフィンに行こうと思うんだけど、雪乃も行かない?」

もうすでに、ウェットスーツを着ている。

「行かない。」
私は、テキストに目線を戻した。

「なんだよ。ノリ悪いな〜」

「あのねぇ、私、勉強してるの!純平だって、私に勉強してんのか?って煩いじゃん。だから、頑張ってるの!邪魔しないで。それに、私はサーフィン出来ないのに、何でついて行かなきゃならないのよ。」

「せっかくの休みだから、仕事以外で海行くのも息抜きぢゃん!」
淡々と言った。

「かき氷買ってやるから行こう!」

「・・・・・」
聞いてないフリをする。

でも、海に行きたい気持ちはあった。

「じゃあ、サーフィン教えるってのはどう?」

「それは・・・」

「ほら、言ってただろ?昔、サーフィンやる俺に着いて来て教えてくれ!って。純平だけ、ずる〜い!とか言ってさ♪」

「あの時は・・・」

純平は、ドアに寄りかかり笑みを含めながら少し間をあけて
「な、行くだろ?」
と、確かめた。

「今日だけだからね。」
下を向きながら言った。

「よ〜し♪行くぞ〜」
玄関に向かって走った!

私はテキストを閉じた。

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