片想い日記

12月

また、席替えがやってきた。


今回はほんとのほんとに未練はない。


その上、今回は密かに憧れていた、くじ引きでの席替えだった。


みんな引きたがらない。


私はさっさと引いて席に戻った。




今度の隣は足立君。


前には……


小枝 潤…くん、だった。。



内心、しまったと、思った。


先月の間に、私は小枝君に対する気持ちを言葉にしてしまっていた。


小枝君はかわいい。そして人気者。


地味で魅力のない私とは正反対。


私はきっと、くるくると表情を変えみんなの間を駆け回る小枝君が、自分にだけ懐いていないように感じていた。


だから、小枝君に、引け目が、あった。


でもね、すぐにその思いは翻る。


こうやって、小枝君が笑いかけてくれるからーー。




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