届かないラブレター



絶対変なやつだって思われたよね!




ど、ど、どうしよう。




「私別に変な趣味とかないからね!さっきはぼーっとしてたというか、なんというか、、、」



ダメだ、ごまかせない。



「あ、もしかして」



うぎゃ、ついにバレたか。



見とれてたなんていったらまたバカにされるだろう。




「お前、俺に惚れちゃった?」










「は、はい?」



時間が5秒止まった。



予想外の言葉にテンパる私を無視して彼は続ける。




「俺イケメンだからモテるんだよねー、結構ライバル多いよ?」




な、なんですとー?!




も、もしかしてこの人は、正真正銘の







「自意識過剰ー!」



確かにイケメンだし、モテるだろうけど、自分で言わなくてもいいじゃん。




「ま、お前みたいなバカ女には全く興味ねぇけど」






ーーーーープッチーン


本日二回目、私の何かが切れました。




「私だってあんたみたいな自意識過剰でナルシストでバカバカうるさい性格サイテー男なんかこれっぽっちも興味ありませんー!」




はぁはぁ。



さすがに隼人もムカッと来たのかすごく不機嫌そうな顔をしている。




ちょっと言い過ぎたかな。





でも、もとと言えばあっちが喧嘩売ってきたからいけないんだよ!




「もう知らない!!」





「おい、相原!元気なのはいいが、授業中は静かにしろよー」



しまった。





授業中だってこと忘れてた。




みんなの視線が私に集まる。





「相原には罰として荷物運びを手伝ってもらおうかな♪」







せ、先生ー!
女子に荷物運びさせるつもりですか。




「誰のせいでこんなことになったと思ってんの!」



先生に聞こえないくらい、小さな声で言う。



返事がない。



隼人の方をチラッと見る。




私は勢いで彼を殺しそうになった。



なぜなら.....






寝ていたからだ。




寝るのはやっ!






じゃなくて、誰のせいで怒られたと思ってんの! 



あと少しで犯罪までおこしそうになったし。







はぁ、今日は最悪な日だ...


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