届かないラブレター
本当の君は…?
ーーーーーコンコン
「失礼します」
重い扉を開いて、職員室に入る。
私の学校は相当古いから、今にも壊れそうな扉や窓がいっぱいある。
「おぉー!相原じゃないか!よく来てくれたな。感心、感心」
あなたに頼まれたから来ただけですよ。
「先生、荷物運びって…?」
もう、こうなった早く終わらせちゃおう!
「あぁ、そうだな。あの机にあるプリントを3階の自習室まで持っていってくれ、よろしくな!ニコッ」
白く整った歯を見せてはにかむ先生。
その笑顔、どうしても憎めないんだよな。
そんなことを思いながら、先生が指をさした机に目をうつす。
あ、あの~、突っ込みどころが満載なんですけど…
そこにあったのは山積みになった、大量のプリント。
これを3階の自習室まで運べと?
ちなみに職員室は1階ですよ?
これ全部一人で…