届かないラブレター
「なぁ、奈子。」
「ふぇ?」
奈子がキョトンとした顔で俺の方をみる。
その顔ヤバイ…
「このモンブラン、一口ちょーだい」
「え?」
奈子が一瞬ビックリした顔を見せる。
が、すぐに顔を真っ赤にさせた。
意味を理解したのだろう。
そう、俺がこれを食べると間接キスをしたことになる。
きっとヤダって言うんだろうけど。
「ぃ…ぃょ」
え、
「い、いいのか?」
彼女はさらに顔を真っ赤にさせて、コクッと頷いた。
ま、まじかよ~
こっちまで恥ずかしくなってきた。