届かないラブレター


でも、俺はあえて余裕なふりをする。




「じゃ、遠慮なく♪」



パクッ



「うめぇな」



普通の感想を述べた。



けど、実を言うと、恥ずかしくてモンブランの味なんか全然わかんなかった。





それからしばらくすると、時計はすでに6時をさしていた。



「暗くなってきたしそろそろ帰るか」



「え、もうそんな時間!」




俺は伝票を持ってレジへ向かう。



「本当に奢ってもらっちゃっていいの?」



なんだかんだで気にしてたのか。



「あぁ、奢るって言ったのは俺だから。」



「ありがとう」




ドキッ
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