届かないラブレター




「相原さん、好きッス!付き合ってくださいっ!」




はいー?




今なんとおっしゃいましたか?



「で、でも、初対面ですよね?」




「そうッスね!一目惚れってやつッス!」



一目惚れー?!この顔のどこがいいんだか…



「私、あなたのこと全然知らないですよ?」



「1年C組、田辺要ッス。部活はサッカー部ッス。」



こういうときは、どうすればいいんだ?



はっきりと振るべきかな?



「ごめんなさい、私あなたとは付き合えません。それに、チャラい人はちょっと苦手で…」




「そうッスか…振られることは何となくわかってたんスけど。でも、絶対に振り向かせます!じゃあ、奈子先輩!ニカッ」



田辺君か、チャラ男なんだけど苦手ではないかも…



でも、いきなりでビックリしたなー




ーーーーーガサガサッ



え、誰かいる?



「誰??」



「あーぁ、見つかっちゃったか~」



出てきたのは…



「紗奈!留美!なんで?」



「奈子が、見たことない男子と歩いてくのが見えたから、ついてきちゃった♪」



ついてきちゃった♪って軽っ!



「はぁ、これで彼氏がいないのはうちだけかー」



留美、待って



「私、付き合ってないんだけど」
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