甘い誘惑~Sweet Refrain~
「ありがとうございましたー」

店員のあいさつを背中で受け流すと、コンビニを後にした。

思わぬ展開になっちゃったけど、美味しそうな牛丼弁当が食べれるからよしとしよう。

そう思いながら広場の前を通った時、
「あっ…」

その人物を見つけたあたしはとっさに隠れた。

もう1度確認をすると、
「南方さん…?」

錆びついている広場のベンチに、南方さんが座っていた。

彼女と待ち合わせをしているのだろうか?

そう思っていたら、彼はそれまで手の中で弄ばせていた缶ビールを開けた。

えっ、こんなところで飲むの?

南方さんは缶ビールに口をつけた。
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