甘い誘惑~Sweet Refrain~
甘いカスタードクリームの匂いが、フワリと鼻に香った。

それを頬張ると、
「しょっぱいな…」

あたしは呟いた。

甘いはずのシュークリームが少しだけしょっぱかった。

南方さんが泣きながらシュークリームを食べているところを見たからなのだろうか?

カスタードクリームがこぼれないように注意しながら、またシュークリームを頬張った。

念のため、さっきまでシュークリームが入っていた袋に視線を向けた。

賞味期限が切れていると言う訳ではなかった。

最後の1口になってしまったシュークリームを口に入れると、紅茶で流し込んだ。
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