甘い誘惑~Sweet Refrain~
何か素っ気ないなあ…。

文ちゃんでいいとか何とか言ってたくせに…。

あたしは気づかれないように息を吐くと、軟骨の唐揚げを口に放り込んだ。

唐揚げは冷めてたけど、美味しいことには変わりはない。

そう思っていたら、
「次はさ」

南方さんが言った。

「はい」

あたしは話に耳を傾けた。

「俺の行きつけのお店に連れてっていい?」

そう言った南方さんに、あたしは耳を疑った。

…あれあれ?

これって順調な滑り出し?

絶好調じゃない?
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