甘い誘惑~Sweet Refrain~
へえ、南方さんもストロベリーが好きなのか。

グリーンティーの方も嫌いじゃないから別にいいけど。

そう思いながらおにぎりを食べ終えると、ストローで緑茶をすすった。

「おっ、ちょうどいい具合に溶けてる」

南方さんはスプーンを手に持つと、アイスをすくった。

「うん、美味い」

美味しそうにアイスを食べている彼の顔に、あたしは気づかれないようにクスッと笑った。

まるで子供みたいだ。

そう思っていた時、南方さんの表情が切なくなった。

急にどうしたんだろう?

「どうかしましたか?」

あたしは聞いた。
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