続・私=地味子or天然少女
パタン
扉を閉め、リビングの陵と向かい合うソファに座った。
「澪が風邪引いてんのはわかったよな」
コクコクと、首を上下に振る。
「でさ、頼みなんだけど。看病してやってくんねぇ?」
まさか、お願いされるとは。
いや、澪ちゃんの看病しろって言われるとは思ってましたけどね。
そんな、お願いされるなんて。
ってきりまた
看病しろ
と命令されるかと。
「うん、全然良いよ。いつまでだって看病するよ!」
「サンキュー。冷蔵庫にはある程度揃ってるし
そこの部屋に風邪薬とかいろいろあっから。
わかんないことあったら言って」
「了解です」
えっと、澪ちゃんの隣の部屋が……保健室?
いやベッドはないけどね、消毒の匂いが鼻につくっていうか、
辺り一面が病院みたい。
陵の親って……あ、そう言えば、ご両親は?
私じゃなくて親に看病してもらえばいいのに。
そう思ったけどあることに気づいた。
ここ、陵と澪ちゃんが住んでる形跡しかなくない?
玄関の靴箱にも澪ちゃんと陵のがなん足かしかないし、
リビングも何て言うか……。
とにかく、陵と澪ちゃんに親って、いるの……?