続・私=地味子or天然少女
記憶の片隅
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「ねーえ、今日もお母さんとお父さん帰ってこないのー?」
「うん。お仕事してるんだって。陸と待ってられるよね?」
「玲奈待ってるー!陸、あっちで遊ぼー」
幼い私と兄の秋、弟の陸が見下ろす位置にいる。
これは、なに?
私は浮いてる?
「やーだー!お兄ちゃんがいいー!」
陸の振り払う手が幼い私の頭に当たる。
「うわーん!お兄ちゃぁん!痛いー!」
「もう、ほら。大丈夫だよ。玲奈はお姉ちゃんでしょ?」
「グスッ、うん。陸、三人で遊ぼ?」
「うん、いいよー」
幼い私は陸とお兄ちゃんの手を取り、笑顔を見せる。
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