続・私=地味子or天然少女
「ここが俺の別荘」
目の前には木で作られているオシャレな二階建て。
南国風の焦げ茶色の木で建てられ、テラス席もある。
大きな開閉式窓がより一層涼しさそうに見える。
「この家さ、横に長くない!?」
そしてなにより、横に長い。
普通の家二個分、いや、二,五個分?
とにかく長い。
「普通じゃない?ほら、早く中に行こう」
陽平って、いったい何者……?
「あ、俺いつもの部屋使うー!」
「俺は一番奥の部屋だからな!」
「んじゃあ俺は~、どこでもいいよ」
「ちょっと待てよ、ほら、もういっかい決め直すぞ」
部屋割り、別にどこでもいいと思うんですけど。
だって何個あるのよ?一、二、三……十六!?
いやいや、ありすぎでしょ!
「じゃあ二階の部屋だけね。
一階に繋がる階段から近い左側の部屋から一番、二番……
で、右からが九、十……はい、これで決めよう」
うわぁ、私部屋借りれるならどこでもいいー……。
だってね?部屋の違いって、海が見えるか、
ベッドの大きさ、テレビがあるか、部屋坪。
これくらいだよ?私ここで過ごせるならもう幸せだよ。