続・私=地味子or天然少女
「あの、陵……?」
「あ?」
「そろそろ、陸に帰りたいです……」
結構我慢はしてたんだけどもう無理。
海の中とはいえ、長時間爪先で立つのは辛いんだ。
もう倒れそう。
そう思い思わず陵の腕を掴んでしまう。
本当は、本当は嫌なんだよ!?
でも掴まないでいると私絶対海の中に沈んでいく!
それだけは避けたい。まだ生きたい。
というか"私を頼って"って言ったばかりで死ぬとかあり得ないでしょ。
だから、だから……とにかく!陸に、浜辺に帰りたい!
「あぁー、だな。帰るか」
うんうん。帰ろう。
やっと帰れる。と思いホッと胸を撫で下ろすのも束の間。
「ひゃっ!?」
陵の腕が私の腰に回った。
「ななな、なんで!?なんで回す!?腕!?」
パニックになるあまり、上手く日本語が喋れていない。
そんなのはどうでもいいの!