彼氏が浮気をしました

｢うあ…蓮。｣

｢何だようあって｣

蓮が私の額を軽くデコピンする。
蓮はたまに私の家にやってきては
家族のように扱われ過ごしている。

｢お前さー…。｣

｢なにー？｣

私は出来たての白ご飯を口に含み
蓮の顔を見た。

｢保健室で寝てたろ。
どっか悪かったのか？｣

蓮が軽く首を傾げ私を見つめる。
――言えない。
彼氏に浮気されてこれから優真と
どうするか考えた挙げ句
ある意味賭けだったデートで
あっさり玉砕したなんて…。

｢おい……？｣

私は蓮を見たまま硬直していた。

蓮は優真のことを知っている。
そして私が優真と付き合っていることも。
時々、優真とのことを相談しては
のろけるな。なんて馬鹿にされていたけど
応援してくれるから嬉しかった。

でも…もう優真とは…。

泣きそうになり思わず下を向く。