彼氏が浮気をしました
二人はヘラヘラしているだけの私を
単純だなんて笑ってたのかな。
可哀想だなんてバカにしてたのかな。

教室に着いたら、どんな顔して優華に会えばいいんだろう。
靴箱でもんもんと考え

「まりあ。」

と蓮に名前を呼ばれてはっと我にかえった。

「なんかあったら言えよ。」

「うん。」

そう言ってクラスの違う蓮と別れた。

―とりあえず、いつも通りにしないと。
私は教室の前で大きく深呼吸して扉を開けた。
そしていつも通り自分の席へと向かう。

「まりあ、おはようっ!」

優華がニコニコした表情で飛び付いてきた。

「おはよ。今日はなんだか機嫌がいいね。」

私も笑って対応しながら鞄の中の荷物を
机の中にしまう。

「んー。ちょっとねぇ。」

優華はまだニコニコしながら
椅子に座る。

優真と別れたと知った時
優華はなんて思ったんだろう。
相談に乗ってた時なんて思ってたんだろう。
ニコニコする優華を見ていると
まるで私を嘲笑っているかのように思えて
ゾッとした。

今は正直、

優華と一緒に居たくない。
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