彼氏が浮気をしました
「あっ…ゆう…っ、ん…。」

「ルミカ…可愛い…大好き。」

「私…もっ…、」

女の子の甘い喘ぎ声。
そして、優真の荒い息づかいが
玄関まで聞こえる。

私はさっき来た道を全力で走った。
さっきの上り坂は下り坂になり
走るスピードが早くなる。
途中でつまづき私は転けた。
優真に買った飲み物も大好きなお菓子も
砂にまみれて汚くなっていた。
私はただ泣きながらその汚れたお土産を呆然と見つめていた。

私は立ち上がり制服に付いた砂をはらう。
お土産は公園のゴミ箱に捨てて
私はさっき優真の家で聞いた声を頭に残しながら
家に帰った。
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