ファーストメモリー
詩 ベンチ
あの日を

思い出す

そうあの日も

よく晴れた

朝だった

あの日

僕は外に出た

一人は怖いからと

母を連れ

見つけた

幼なじみの家

愛情だとか

好意だとか

そんなものは

知らなかった

だけど

毎日会いたくて

母と何度も訪れた

母親同士が

話したいだろと

口実に


今想えばあれは

愛情だったかも

しれないけど

当時の僕は

まだまだ子供だった

幼なじみはやがて

大人になり

僕とは話さなくなり

今ではもう

…他人

あれから

僕は幾つか恋をした

実ることもあった

だけど

初恋は

決して忘れない

忘れる日など

来ないだろう

君を愛してた

僕が

おじいちゃんになって

君が

おばあちゃんになって

もし出会えたなら

ベンチで語ろう

君を愛してた

真実の言葉を
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