心底、不思議。~不機嫌カナタとゴキゲンみーちゃん~
あたしの言葉を聞いて、カナタは心からほっとしたような顔になる。



「よかったぁ。

まさかそこまで馬鹿だとはいくら僕でも思ってなかったけど。


でも、もしかしたら、万が一にも、と一抹の不安を覚えてしまって。

だってみーちゃんは、いつもいつも、僕の予想を遥かに上回る馬鹿ぶりを発揮してくれるから………。

もしもみーちゃんが信号の意味を知らないんだとしたら、早急に教えてあげなきゃ、と焦ったよ」



……………ちょっと、ちょっと。

こっちが黙って聞いてるのをいいことに、また好き勝手言ってくれたことですね!?



「馬鹿にしないでよねっ!!

赤信号の時は歩道渡っちゃいけないってことくらい、知ってるよ!!」



あたしが怒りに声を荒げると。



「じゃあみーちゃんは、なんで今、赤なのに渡ろうとしたの?」



嫌らしいくらい平静な答えが返ってきた。



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