心底、不思議。~不機嫌カナタとゴキゲンみーちゃん~
「……………」





「……………」






あたしとカナタは、対峙する竜と虎のごとく、静かに睨み合った。





カナタはまだ折れてくれそうにないので、あたしは最後の一押しをする。







「………この遊園地、新しいアトラクションできたんだって。

あたし、めっちゃ行ってみたいのに……カナタと行きたいのに………。


カナタが付き合ってくれないなら、真名子と行くから、いいけどさ………」







そう言って、ちらりとカナタの顔色を窺うと。







「………ふぅ。まったくみーちゃんたら。

遊園地遊園地って、小学生じゃないんだから………。


しょーがないなぁ……」






「じゃ、いいの!?」






「………仕方ないから、付き合ってあげるよ」







カナタは諦めたように頷いた。







< 40 / 95 >

この作品をシェア

pagetop