心底、不思議。~不機嫌カナタとゴキゲンみーちゃん~
「………それか、あっち」






あたしの思いが伝わったのか、カナタは仏頂面のまま、もう一つのアトラクションを指差した。




それは……







「コーヒーカップ!?」







なんなの、なんなのカナタ!!




さっきからチョイスがおかしくありませんか!?





まさか冗談でも言ってるつもりなんじゃ、と訝しんだけど、カナタの表情は至極真面目なものだった。







「このどっちかしか乗りたくない。


みーちゃんはどっちがいいの?」






「えー………どっちかとゆーと、……コーヒーカップかなぁ?」







やっぱり、高校生にもなって幼児に混じってメリーゴーランドに乗るのは、恥ずかしすぎる。







「じゃ、行こう」






カナタはすたすたとコーヒーカップに向かって歩き出した。







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