心底、不思議。~不機嫌カナタとゴキゲンみーちゃん~
「………うらめしや〜………」






中に入ってすぐ、ろくろ首がにゅうっと伸びて、低く掠れた声で恨みの言葉を吐いていた。





あたしは思わず、「あははっ、めっちゃ怖いっ!!」と笑う。




昔から、怖いテレビとかを見たり、びっくりしたりすると、笑ってしまうタイプなのだ。





びっくりして怖がっている自分がおかしくなってしまうというか。





笑いながらカナタの顔を見上げると、眉間に深く皺を刻んだ表情で、ろくろ首を睨みつけていた。






うーん、さすがカナタ。




特殊メイクが甘いとか、リアリティがないとか、内心で批評してそうだ。






真っ暗な道を歩いて行くと、曲がり角にたどり着いた。




いかにも、曲がった後に何か出そう……。






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