心底、不思議。~不機嫌カナタとゴキゲンみーちゃん~
「………ちがうよ、みーちゃん」






うつむいていると、カナタの柔らかい声が降ってきた。




目を上げると、カナタが少し困ったような面持ちであたしを見ている。







「………みーちゃんは悪くないんだ。


僕が………悪いんだよ」







「え? どういうこと?」







カナタが観念したように、深く息を吐き出した。







「………僕はね。


遊園地が、嫌い………というかーーー苦手………なんだよ」






「………苦手? って?」






「だから……ジェットコースターとか、観覧車とか、乗りたくないんだよ………」






カナタが両手で顔を覆いながら、ぼそぼそと言った。





指の隙間から覗く顔が、なんか、赤いような………。






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