吸血鬼たちに甘く囁かれて
嗅ぐ必要なくない!!


「え~、だって祈織ちゃんいい匂いするんだもん」


そんな匂いさせている祈織ちゃんが悪い、なんて言いながら嗅ぐのをやめない。


たまに匂いを嗅いでいる楓君の鼻があたって私の首をくすぐる。


は、恥ずかしい……


「……ねぇ、ここどうしたの?」


少し声のトーンが低くなった楓君が私の首を指で触る。


「え……」


自分でも不思議になって触ってみる。


< 163 / 279 >

この作品をシェア

pagetop