吸血鬼たちに甘く囁かれて
「うん。じゃあ行こうか」


「ぅえっ?!」


い、いいのかな……帰っても。


歩き出そうとしない私の手を取って朔夜君が歩き出した。


「行こう」


「う、うん」


言っている言葉の雰囲気は優しいのに……




握っている手が痛いよ。




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