人魚姫の幸せ?
今は夜中…



カイリの寝屋

弱々しいカイリ…


私のぶんまで生きてね…

私が薬をのんだあと…カイリにもう一つの薬をのませる



私とカイリの体が光る…

『…?メルリー…?これは…?』

「カイリ…幸せになってね!」


私の体がだんだん消えてくる…


『!!!メルリー…体が…!!』

「カイリ…愛してるわ…」



…ポロ…ポロ…ポロ…


『なんで…メルリー…』

「私…カイリを愛してる…私のぶんまで生きてね…」

『…まてよ…嫌だ!メルリー!!』

「私のこと忘れないでね…?」

『メルリー…愛してる…お願いだ…いかないで…』


私は首を横にふる


『なんで…』

「カイリ…愛してる…愛してるからカイリを失いたくなかったんだ…」

『それは俺だって同じ…』

「私は!……ずっとカイリを海から見守ってるから…」

『メルリー…』




私たちは涙を流しながら抱き合う…

『メルリー…歌を歌って?』

「えぇ…いいわよ…」


静かな夜

涙の音を

感じながら歌う…



< 46 / 49 >

この作品をシェア

pagetop