【短編】恋愛サプリメント
小突かれた部分が、熱をもつ。

「だって、お腹痛いんだもん」

「じゃぁ、腹痛の薬飲め」

「さっき飲んだけど治らない。ここで休ませて!」

あたしは顔の前で手を合わせる。

「はぁ!?しょうがないなぁ……」

そう言って小室先生はベットの用意をしてくれた。

「治ったらすぐ教室戻れよ」

「はぁい」

本当は、お腹なんて痛くない。

小室先生に会うために、こうして、保健室に来ている。


ベットに潜り込み、先生の音を聞く。

今ここの保健室には、

あたしと先生の2人きりなんだ。

そう思うと、胸が高鳴る。
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