正義のヒーロー胸を張れ
そんな私たちのやり取りを
ビクビクしながら私の後ろから見ていた男が1人。
「ね、あずさ。やめなよ
この人たちキレてるよ……あ、危ないって」
そんなことを言いながら
声を震わせる雄志。情けない。
「あのねぇ、雄志。
悪いことは悪いの。そんなのを私はみすみす放っておくなんてできない!」
「や、やめなって」
「クズを正すのが私の役目!!」
「この女ァァアアア!!」
私の一言で火をつけてしまったのは
言うまではない。