僕らのルール
「ありがと。今日、やっておきたかったのは今教えてもらったページまでだから今日はもう勉強しない」
ぱたん、とノートも参考書も閉じ始めた。
「ん、おつかれさまです。あ、すっかり忘れてたけど今日は渡し物があったんだった」
鞄をがさごそあさって、図鑑と見間違えるほどの分厚さの写真集を取り出す。
私たちが好きな、建築家の作品が写真でまとまっている本。
「お、これか。見ていい?」
「どうぞ」
受け取りながら、かずくんはページをめくりだす。
ふと、手に目がいく。綺麗な顔をしているから手も綺麗な感じなのかと思ったけど、案外骨ばった男性らしい手をしていて妙にドキドキしてしまっていた。
いかん、余計なところを見てる場合じゃない。
「重いけど、持って帰ってね?それでどれがよかったかとか感想聞かせて」
ドキドキしていて焦る気持ちをごまかすように、早口になる。
ぱたん、とノートも参考書も閉じ始めた。
「ん、おつかれさまです。あ、すっかり忘れてたけど今日は渡し物があったんだった」
鞄をがさごそあさって、図鑑と見間違えるほどの分厚さの写真集を取り出す。
私たちが好きな、建築家の作品が写真でまとまっている本。
「お、これか。見ていい?」
「どうぞ」
受け取りながら、かずくんはページをめくりだす。
ふと、手に目がいく。綺麗な顔をしているから手も綺麗な感じなのかと思ったけど、案外骨ばった男性らしい手をしていて妙にドキドキしてしまっていた。
いかん、余計なところを見てる場合じゃない。
「重いけど、持って帰ってね?それでどれがよかったかとか感想聞かせて」
ドキドキしていて焦る気持ちをごまかすように、早口になる。