好きみたいです××さん
そう言ってはにかむと、お兄さんも笑顔を返してくれた。
「そんなに喜んでくれると、こっちが照れちゃうなあ…。」
お兄さんは照れ臭そうに頭を掻いた。
照れたお兄さんを見ると、私も釣られて照れてしまう。
「女子高生とこうやって仲良くしてると、なんだか妹ができた気分だよ。」
お兄さんは微笑みながらそうやって続けると、ハンバーグを口に入れた。
その時、ズキンッと私の胸が痛んだ。
妹か…。
確かにこの年齢差を考えると、その関係が一番ピッタリだって思う。
「妹、ですか…。」
私の声があんまりにも力なげだったせいなのか、お兄さんの表情に焦りが見えた。
なんか、変なこと言っちゃったかな?なんて、そんな顔をしている。
「こんな素敵なお夕飯作ってくれるお兄ちゃんがいたら私も嬉しいです。」
そんな顔をさせたくない私は、そう言って無理矢理笑顔を作った。
お兄さんはちょっぴりホッとした顔で
「そんなこと言われたら照れちゃうな。」
と言った。
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