晴れ時々毒舌3
星新一の意外な一面
星新一の事を書いた本を読んでます。星新一1001話を作った人最相葉月です。
最相葉月って人がエスエフ畑の人でないためにリアリティーも有ります。
星さんが星製薬の息子でその辺りの苦労の話しは星さん自身も書いてるので特に新鮮さはないんですけどエスエフ作家としてと言うか売れて居たけど子供向きと捉えられてた事への不満や賞への固執などは驚きます。
所々に明らかな間違いも確かにあるけどそりゃ特に問題ないですね。
エスエフ三巨頭と言われながら小松左京や筒井康隆への複雑な気持ちも驚きます。
特にどんどん先鋭化していき最も文学に近づく筒井康隆への嫉妬のような物はへえですね。
筒井康隆が星さんの馬鹿話しからアイデアを貰って書いてたのは有名ですけど、例えば日本沈没にかけて日本以外全部沈没は星さんが言い出して筒井康隆が書いたものです。
ショートショートの神のように言われながらも何かしら複雑な心情を抱えてたようですね。
安部公房とは初期は比べられたのにかたやノーベル文学賞候補にまで行きかたや子供向けと言わ続けたのだから内心は複雑なものがあったと思います。
しかし、この人がいたから日本のエスエフはここまでこれただろうし、僕の年代にとっては大人の読書の扉を開く役目もしてくれたしエスエフへの扉を開けてもくれたのですね。
久しぶりに星さんのショートショート読みたくなりましたね。