ニセモノ×初恋=??
「うわー、痛そう…」

菜緒ちゃんが傷を見て目を細める。

「一応、保健室に行ったほうがいいかも。私達が持っていくの手伝うから」

美波ちゃんは私が拾った辞書を何冊か持った。

「え、でも…」

「いいのいいの、分担すればすぐだし」

菜緒ちゃんも私から本を取る。

「立てる?」

私はその子の手を引いたので、その子も立ち上がろうとしたが、

「痛っ!!」

とまたしゃがみこんだ。

「どうしたの?」

私もしゃがみ、その子の顔を覗きこむと、ずいぶん痛そうに顔をしかめている。
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