ニセモノ×初恋=??
「それはそうだけど、実際避けられてるし…。あとは頭突きしようとして、失敗して顔に当たったのが気にくわなかったんじゃない?」

「何それ~」

「顔?うわー、痛そー…」

私の言葉に二人がそれぞれ違った反応をする。

美波ちゃんは想像したら痛く感じたのか、サンドイッチをかじりながら、顔を押さえていた。

「その前にいくら沙菜相手とはいえ、女子に向かって頭突きって……」

菜緒ちゃんはちょっと呆れ気味だ。

「ま、しょーがないよね。避けられてるのは気分悪いけど、そのうち井ノ上の機嫌もなおるでしょ」

二人より先にお弁当を食べ終わったので、お弁当箱を片付ける。

そしてバッグから歯磨きセットと本を取り出すと、

「歯磨きしたら図書室に本返しに行ってくるよ」

と立ち上がった。
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