ニセモノ×初恋=??



「……………は、はぁ???」




先ほどのハンカチ越しのキスにより、パニックは最高潮で。


妖艶な笑みを浮かべる児玉くんに対して絞り出せた言葉はそれだった。



もう、この言葉ばっかり言っている気がする。

だけど、今の私には冷静になんてなれず、パニックした頭ではいろんな事がついていかなかった。


「うん。俺と、恋愛してみない?」


――――オレト、レンアイシテミナイ?



先ほどと同じようなセリフが、今の私には謎の呪文のようにしか聞こえない。


頭のネジが焼ききれそうなくらい考えている私の顔に、相変わらず児玉くんの指は触れていて。


ハンカチはいつの間にやら私の胸元に落ちていた。


「……児玉くん……」

「うん?」

「わたし、もう、かんがえるのげんかいです…」


限界宣言をして、児玉くんの膝から降りようとした。



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