ニセモノ×初恋＝？？
ため息混じりで呟く。

「児玉くんと付き合うまで、沙菜が恋愛のことは全然考えてなかったからね～」

「これからは児玉くんとちゃんと付き合ってるんだし、他の男友達のこともちゃんとした対応しないとね」

ショボくれる私に二人でアドバイスしてくれた。

「沙菜が児玉くんと付き合ってるだけでも大した進歩だよ」

そう言ってくれる美波ちゃんの表情は優しげで。

「そうだよ。クラスのみんなも沙菜がそんなことするわけない、って思ってくれてるみたいだしさ。井ノ上の気持ちに気付いてたからこそ、同情してるのもあるんだろうけど」

菜緒ちゃんもそうフォローしてくれた。

二人の表情が柔らかかったから安心する。

「ありがとう、二人とも」

恋愛に関しては本当に初心者で。

しかも児玉くんとも実はちゃんと付き合ってるわけじゃない。

恋愛のことを理解できるのはまだ先のことだろうけど、自分も少しずつ考え方を改めないとなと思った。

井ノ上ともちゃんと、話そう。

じゃなきゃ、井ノ上が一人だけ悪者なってしまうかもしれないし。

「けどさ、あの写真の件はどうにかしないとね」

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