ニセモノ×初恋=??
昨日、とは児玉くんとのことを言ってるんだろうか?

「うん、もちろん」

特に深く考えずに返事をしたが、田神くんはその整った顔をさっきよりにやけさせ、

「そりゃそーだろーね。樹も朝の機嫌の良さが半端なかったし」

凄く意味深な感じで言ってくる。

「そーなの?朝、何か良いことあったんじゃない?」

「良いことって?」

「えっ……占いが1位だったとか?」

私の返答に田神くんは一瞬固まり。

「ぶっ!あっははは!」

そのあとに爆笑し始めた。

余りにも楽しそうに爆笑するもんだから、同じように駅に向かう周りの他の生徒もチラチラみている。

「ちょっとー、笑いすぎでしょ!」

「沙菜ちゃんのせいでしょ。樹が占いって……あり得ねー!」

ケタケタ笑う田神くん。

「わかんないよー、実はこっそり見てるかも知れないよ~?」

「ないない!絶対ない!」

いまだにお腹を抱えて笑っていたが、

「まぁでも、あの樹が沙菜ちゃんとデートした次の日に、あんだけ機嫌よくなるなんて、想像つかないこと起こってるから、俺からは想像つかんこともあるかもな~」

ふと、表情を和らげた。
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