ニセモノ×初恋=??
「だから私と付き合って!何なら二股でもいいから!」

告白したからにはひけないのか、ものすごいことを言い出す女子生徒。

―――ふ、二股って……。今時の女子高生はそんなことをさらりと言えるのか。

驚きのあまり、自分も女子高生のくせにおばちゃんくさい考えをしてしまった。

児玉くんもいい加減、返事してここからいなくなってくれないかなーと図書室の棚の影から動けずにいると、

「……無理。俺にはもったいないくらいのいい彼女だから。裏切れないよ」

と微笑んで言った。

「だからごめんね」

だめ押しと言わんばかりにもう一言付け加える児玉くん。

その表情はあまりにも優しげで綺麗で。

児玉くんにそこまで言わせる彼女って素敵なんだろうなと思った。
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