ニセモノ×初恋=??
学校での話とかしながら、もう1ヶ所行きたいというところに向かった。



「ここで降りるよ」

言われて降りた駅は、有名な遊園地がある駅だった。

「ここ?」

「うん」

児玉くんは笑顔で頷く。


正直、ここに行くとは思わなかったから、そんなにお金を持ってきていない。

入園料だけでも結構するので、どうしようか悩んでいると、そんな私を察したのか、

「実は、チケットもらったんだ」

と児玉くんがボディバッグから2枚のチケットを取り出した。


「え?」

「ホントは、ちゃんと自分のバイト代から出したかったんだけど」

何だか少し照れくさそうである。

「だから、各務さんは気にしなくて大丈夫だよ」

そう言って、入り口に向かう。


夕方から入れるナイトパスポートだったらしく、アトラクションも乗り放題らしい。


「いいの!?児玉くんが貰ったんじゃないの!?」

児玉くんの服を引っ張る。

でも、

「各務さんと来たいから貰ったんだよ」

と、甘い顔で言われてしまい、

「ありがとう…」

と言うしかなかった。


パーク内はサマーナイトというバージョンで飾り付けられていて、至るところに星のモチーフの飾りがつけられていた。



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