ニセモノ×初恋=??
その言葉に。
「え………」
児玉くんは一瞬、言葉に詰まったあと。
「まじで!?」
と腕を緩めたかと思うと、私の腕を掴み、私の体を児玉くんの方に向かせた。
私はと言うと、急に身体の向きが変わったのに驚いたのと、児玉くんと近い距離に向かい合ったのに驚く。
けど、児玉くんの顔があまりにも真剣で、恥ずかしいとか思う気持ちが吹き飛んだ。
「ごめん、各務さん………俺の聞き間違いだったら怖いんだけど……各務さん、俺の事………」
と聞いてくる児玉くん。
「え……あ、好き、です………」
真剣な顔に負け、もう一度言うと。
―――うわ………。
凄く、嬉しそうな顔で児玉くんは笑った。
「ヤバい、凄い嬉しい」
素直にそう言ってくれるのが、凄く可愛くみえた。